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キバナシャクナゲ
黄花石楠花
ツツジ科 ツツジ属

 中部以北の本州と北海道に分布し,高山帯から亜高山帯上部の草地やハイマツの林縁に 生える常緑小低木。
  ハクサンシャクナゲ よりも更に高度が上がったところに多い。樹高はハクサンシャクナゲよりも低く,30〜40cmで, 地面を這うようになる。その割に花は大きく,25〜35mmほど。
 キバナシャクナゲ の特徴は黄みがかった花と,葉脈の細脈が窪んだ葉表。 同じような場所に生える ハクサンシャクナゲ の葉の表面はつるつるであまり窪まない。
 キバナシャクナゲ(黄花石楠花) は,その名前ほど花は黄色ではない。 キバナシャケクナゲ の花の色は白色に近いクリーム色で,雌しべの根元はピンク色をしている。なぜ キバナシャクナゲ なのか。
 よく観察してみると,蕾や咲きたての花は黄みが強いクリーム色で,時間がたつと花色 の黄みがなくなりどんどん白っぽくなっていく。そして同時に雌しべや花の中心部分は赤っぽくなっ ていく。
 葉身と葉柄のつながり方の違いで, ハクサンシャクナゲ と見分けることができる。 キバナシャクナゲ では,流れるようにつながっているのに対し, ハクサンシャクナゲ では,直角または鋭角になっている。


 2005.08.06 大雪山 黒岳


 2009.07.22 黒部五郎岳


 2009.07.23 水晶岳


 2010.08.22 白馬岳




 2018.06.13 八ヶ岳 横岳


 2018.06.13  キバナシャクナゲとハクサンシャクナゲの,葉の基部の違い