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スイスの旅 第6日
2013年 8月5日(月)

グリンデルワルド ⇒ シニゲプラッテ ⇒ インターラーケン ⇒ シューピーツ ⇒ ツェルマット

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コース及び時間
 ホテル発(8:35) ⇒(バス)⇒ ヴィルダーズヴィル(9:00-30) ⇒(登山電車)⇒ シニゲプラッテ(10:20) 高山植物園見学
 シニゲプラッテ(11:45) ⇒(登山電車)⇒ ヴィルダーズヴィル(12:35) ⇒(バス)⇒ インターラーケン(12:45) 昼食
 インターラーケン(14:10) ⇒(船)⇒ シューピーツ(15:30) ⇒(バス)⇒ カンデルシュテック(16:20-45) ⇒(カートレイン)⇒ ゴッペンシュテイン(17:10) ⇒(バス)⇒ テーシュ(18:05-20) ⇒(列車)⇒ ツェルマット(18:40)  ホテル着(19:10)
 夕食(20:10-21:20)

 今日も アイガーの朝やけ で一日が始まった。今日は、いろいろな交通機関を利用してして ツェルマット まで行く。


 健康 なおかげか,夕食の飲みすぎに気を付けているせいか,朝食はいつもおいしく食べ られた。 ビッフェスタイル (日本式に言うとバイキング) なので,ついつい取りすぎてしまう。 今日もちょっと食べすぎだ。

 ホテルの前庭 から,昨日行った メンリッヘンのロープウエイ駅 が見えた。

 クライネシャイデックの2軒のホテル も朝日が当たって輝いて見えた。意外と近いのに驚いた。

 これも、昨日と同じに, ウェッターホルン の肩から朝日が昇った。朝の散歩でホテルの近くを歩いた。

 今日はまず,バスで,登山電車の乗り場のある ヴィルダーズヴィル まで行く。 昨日乗ったゴンドラが,よく手入れされた牧草地の上をゆっくりと移動していた。

 ユングフラウの隣にある シルバーホーン は,本当に真っ白だ。

 シーニゲプラッテ 行きの登山電車が出る ヴィルダーズヴィル駅

 乗るのは, この トロッコ車両 だ。

 おもちゃのようなこの 電気機関車 が,トロッコ車両を押す。急傾斜なので,当然,機関車の歯車を,線路の歯車とかみ合わ せて進む, ラックレール方式 だ。

 スイスには珍しい 自動販売機 ペットボトルもあった。

 この登山電車は,登りでは 機関車が後ろから押す 仕組みになっている。従って,先頭には機関車はない。 サングラスをかけたかっこいい女性の車掌さんが先頭に乗っている。円盤は,手回しのブ レーキ。

 単線 なので他の列車とのすれ違いは,いくつか設けられている 交換所 で行う。
 下る電車が先に到着していて,その 車掌さんが, 手動で転轍機を動かしてレールを切り替えて くれる。


 下ってくる電車。下りでは, 機関車が先頭 になり,ブレーキをかけながら降りてくる。
 傾いている車両に乗っていると,だんだんと身体が慣れてしまい。自分が真っ直ぐに立 っていて,周囲が傾いているように感じてしまう。なんとも不思議な感覚だ。

 シーニゲプラッテ高山植物園

 シーニゲプラッテ とは,英語では シャイニング・プレート ,つまり 輝く板 を意味する。この近くでは, 結晶片岩 が更に重力変成作用を受けてできた 千枚岩 が多く産出する。これは,この地方の特産として屋根を覆く スレート として用いられる。この岩は,結晶方向が揃っているため, 特定の角度で光を反射し 光る板 となるのだ。
 六甲山高山植物園 「姉妹高山植物園」を締結している。六甲山に高山植物園があること自体知らなかったし, 標高の高くない六甲山にどれだけの高山植物があるのか全く知らない。

 アイガー,メンヒ,ユングフラウ

 エリンギウム・アルピヌム  これは緑色だが,一般には紫色のものの方が多い。

 ミヤマヒナゲシ は, パパベル・アルピヌム

 アイガー を背景に

 エゾハナシノブ は, ポレモニウム・コエルレウム

 エーデルワイス  やはり,日本の ハヤチネウスユキソウ や,至仏山の ホソバノヒナウスユキソウ とは明らかに違っている。ぜひ自生している本物に会いたかったのだが,乱獲などのため に,自生しているエーデルワイスを,ハイキングコースから見ることは難しくなってしまったと言う。 このほかにもたくさんの珍しい植物があったが,とても載せきれないので,代表的なものに留めるこ とにした。

 昼食は, インターラーケン のレストランで。


 直接民主主義 が基本のスイスでは,重要な問題を決めるには住民投票が行われる。住民投票で残すこと が決まったと言う,インターラーケン中央にある 芝生公園

 観光馬車 が客を待っていた。


 インターラッケンヴェスト から船に乗る。これが, 私たちが乗る船

 船着き場からは, インターラーケンヴェスト駅 がよく見える。

 船には女性名が付けられる。この船は MS”BERNER OBERLAND”

 トゥーン湖 の湖岸を走る道路。左のピラミッドのような山は,林さんが名付けた スイス富士

 船はたくさんの観光客で混んでいた。風に当たるためにデッキにいたのだが,陽射しが 強烈すぎて絶えられず,屋根の下に逃げ込んだ。
 途中, 5個所に寄港 して,1時間20分ほどで シューピーツ に着いた。バスが待っているところまで炎天下を歩いたが,この道が長く感じられるほど に,暑かった。


 スイスでは,駐車場に停車しているバスは,エアコンを付けるために エンジンをかけることが禁止されている。 従って,停まっているバスに乗っても涼しくはない。走り出して初めて涼しい風が出てく る。
 バスは フルーティンゲン通り を通って カンデル川 に沿って南下していく。すると, 絵はがきに出てくるような風景が目の前に広がった。 こういう風景の中で毎日生活している人は, この風景をどのように感じているのかなと, ふと思ってしまう。

 カンデルシュテック  ここから ゴッペンシュテイン までは カートレイン を利用する。


 アルプスでは,山を横断する鉄道がある場合には,あえて並行した自 動車道を造らない。自動車は列車に乗せて運ぶ。 これがカートレイン。日本では, 自動車道路が整備されるに伴って鉄道の乗客が減り,鉄道が廃止されて いく。 日本人と西欧人の考え方の違いがどこから来るのか,すごく興味のあることだ。
 駅のすぐ近くに 先の尖った岩山 があった。調べたのだが,この山の名前は分からなかった。

 自動車を満載した列車 が到着した。トラックもバスも乗用車も全くまぜこぜで乗っている。

 先頭の貨車のサイドパネルが開き,プラットホームに降りてくる。こんな大きなトラッ クが乗っていたなんて信じられない。

 全ての車が降りると,今,降りてきたところから,新しい自動車が乗り込んでいく。こ の列車は,カンデルシュテックとゴッペンシュテインの間を,進行方向を交換してビストン輸送して おり,今まで最後尾だったところが最前部になる。いよいよ私たちの乗ったバスが貨車に乗り込む。 簡単な屋根がついた貨車だが,幅はそれほど広くない。 貨車の幅はバスの車幅ぎりぎりだ
 早い乗車順だったので, 貨車の最後尾から乗り込んで,貨車の上をごとごとと,先頭の方まで進 まなければならない。 これがなかなか大変で,運転手の腕の見せ所だ。後の方に乗れば,降りるときに先頭まで 進まなければならないのだから,結局は同じなのだが。

 ゴッペンシュテイン でカートレインを降り, ローヌ川 に沿って走った。 対岸にきれいな橋 が見えた。この上を氷河特急が走るのだ。

 ツェルマット は一般の自動車の乗り入れが厳しく制限されている街だ。私たちは,手前の駅 テーシュ でバスを降り,電車に乗り換えて ツェルマット に向かった。トランクは,電気自動車のトラックに積み替えてホテルまで届けてもらう。

 この電車で ツェルマット に向かう。

 この線は氷河特急も走っている。 前方に氷河特急の姿が見えた。

 ツェルマットの駅 からは 歩いてホテルに向かう 。途中,駅前の COOP で買い物

 初めて見た マッターホルン は,山頂を雲で隠していた。

 ホテル ナショナル

 ホテルの部屋からも マッターホルン が見える。

 夕食は外のレストランで。予定表では 「プライベートディナー」 となっていたが,何のことはない。 テーブルが2人ずつになっていただけのこと だった。

 スープ

 パスタ ミラノ風カツレツ

 食事が終わって外に出た。宵闇の中でも,まだ マッターホルン は見えていた。


 ツェルマット  それは,多少とも山に興味がある人にとって特別なところなのだ。物語や映画にたびた び登場し,また山岳写真には必ずその姿を残している。そのツェルマットに今,自分はいるのだ。正 直言って信じられない気持ちだ。夕食に飲んだワインも眠り薬の役目は果たせず,その夜は,興奮し てなかなか寝付かれなかった。
 明日は,その近くまで登山電車で行き,マッターホルンを見ながらハイキングをする。
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