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利尻・礼文 花の旅 3
2010年(平成22年) 6月30日(水)-7月1日(木)
礼文〜上富良野

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第5日 6月30日(水)
 利尻島 〜 礼文島 スコトン岬ハイキング


 宿(7:00) ⇒ フェリー港(朝食)(7:15-35)
 鴛泊港(9:30) 〜フェリー 〜 礼文島香深港(10:10) ⇒ スコトン岬(11:00-30) → ゴロタ岬(13:23) → 鉄府(14:25) → レブンアツモリソウ群生地(14:42) → 浜中(15:05) ⇒(宿の迎え)⇒ スコトン岬(民宿「スコトン岬」)(15:47)

 今日は, 礼文島 に渡り, スコトン岬 で,ハイキングの  4時間コース を歩く予定だ。
 夜が明けても周囲は深い霧に包まれ,朝日は見えなかった。徐々に霧は上がっていき, 目の前の ペシ岬 が見えてきたが,依然として頂は霧の中だ。 太陽が霧の背後で輝いている。

 今日のフェリーは 鴛泊9時30分発 礼文島の香深に10時10分に着く。  朝食場所はフェリーターミナルの2階なので,荷物を全部持って車で宿を出た。朝食は 7時15分には食べられた。
 徐々に霧も上がっていき, 利尻山 も見えるようになってきた。

 朝食を終え,乗船手続きを済ませても,乗船開始まではかなり時間があった。 ツアー客の乗ったバスが到着し,待合室は混雑してきた。やはり,今は最盛期なのだ。
 行列をして乗り込むツアー客。 この船は8時40分発稚内行き。

 町職員と思われる人たちが, 大漁旗 を振ってお見送り。


 私たちの船は,時刻表通り, 鴛泊港を9時30分に出港  利尻山 もだんだんと遠ざかっていった。

 霞んでいてよく見えなかった礼文島も,近づくに従ってよく見えるようになってきた。 しかし, 港の背後の山は上部が雲の中 だ。雲が低く垂れ込めている。


 礼文島香深港のターミナル   「お帰りなさい 礼文島へ」 と書かれている。

 下船しすぐに スコトン岬 に向かって走り出した。 礼文島の道路は狭く,ドライブには向かない と言われていたので,覚悟をしていたのだが,思ったより道幅は広く,大型バスと交換す るのにもほぼ問題はなかった。 11時ちょうどに スコトン岬の駐車場 に着いた。





 右回りで歩こうか左回りで歩こうか考えたが, 徐々に天気が悪くなる という予報もあり,帰りに路線バスを利用するという, 左回りコース で歩くことにした。このまま4時間コースを歩くと, 浜中 到着が午後3時になる予定。 スコトン岬 に向かう定期バスは午後4時ということで,1時間ほど待たなければならない。そこで, 民宿に,迎えに来てもらえるかどうか電話を掛けた。可能ということなので, 浜中 に着いた時点で電話することにして歩き出した。結局スタートは11時30分になってし まった。

 タクシー運転手のアドバイス通り, 鮑古丹 の方には行かず,車道を歩いて ゴロタ岬 に向かった。確かに,車道の両側にはお花がいっぱいだった。 特に大群落を作っていたのが, ヨツバシオガマ チシマフウロ だ。  青紫の チシマフウロ は,本州の グンナイフウロ に似ている。


 この島の ヨツバシオガマ は特に背丈が高く,花もたくさん付いているので 「レブンシオガマ」 と呼んで区別することもあるという。

 センダイハギ の黄色い花も目立った。




 ゴロタ岬 の先は,岩礁が海の上に続いている。

 エゾカワラナデシコ 本州の カワラナデシコ と見た目では区別できない。

 殆ど白花に近い ヨツバシオガマ

 珍しい チシマキンレイカ も見ることができた。



 目の下に 鮑古丹(アワビコタン) が見える。


 ゴロタ岬 への登りはきつかった。この日も風はなく,陽がカンカンと照りつけ始めた。この遊歩道 を歩いている人は少なく,静かな歩きを味わえた。が,写真を撮りながらのハイキングなので,予定 時間よりかなり時間がかかってしまった。

 足元に, ウミネコの卵 が落ちていた。多分,カラスの仕業でもあるのか。

 ゴロタ岬 は両側が崖 になっている。

 ゴロタ岬 の展望台で ホンコンから来たという若い女性 にカメラのシャッターを押してもらった。自分のカメラでも撮っていいかと聞いてきたの でOKというと, メールアドレス を教えて欲しいという。ホームページを紹介した名刺を渡したら喜んでくれた。ホームペ ージも英語版を作らないといけないか。・・・でもそれは私の英語力では無理
 ゴロタ岬から これから歩いていく方向 を撮した。白い花は エゾシシウド

 たくさんの花もさることながら,この景色が素晴らしい。ボリュームたっぷりの丘と, きれいな海岸線。こんな景色は他のどこでも見ることはできないだろう。

 鉄府漁港 の後に 利尻山 が姿を現した。



 これから行く ゴロタノ浜 が見える。


 ゴロタ岬から海岸まで, 階段を一気に下る。 膝が笑い始めた頃,やっと海岸まで降りることができた。

 ハマエンドウ の花は観賞用としても引けを取らない美しさだ。


 エゾカワラナデシコ がまとまって咲いていた。

 海岸に降りてからの歩きは退屈だった。
 本来の4時間コースは, 鉄府漁港 から 西上泊 まで行ってから 澄海岬 を見て 浜中 に行くのだが,炎天下の歩きで予想以上に疲れたので, 鉄府漁港 から近道をして 浜中 に向かうことにした。この, 舗装道路 の歩きもきつかった。


 楽しみにしていた 「レブンアツモリソウ」 は,花期が終わってしまい,公開されていた群生地も 閉鎖 されてしまっていた。見ることができなくて残念。


 ヒレハリソウ(コンフリー) が咲いていた。


 浜中 に着いたのは午3時ちょうどだった。宿に電話を入れたら5分ほどで迎えに来てくれた。


 駐車場で迎えの車から降り,荷物を持って宿に向かった。  その前に,改めて 記念撮影


 駐車場の先にある 展望台  「民宿スコトン岬」 へは,展望台への道から別れて斜面を下っていく。


「民宿スコトン岬」 は,高台にある駐車場の崖下にあり,大きな波の時には波を被りそうな建物だ。この民宿 は, 駐車場にある売店と同じ経営者で,売店のスタッフなども泊まっている。

 建物の外見 は,板を打ち付けたバラックのようだが, 内部は新しく,とてもきれいで快適だった。


 早速風呂に入って汗を流した。外風呂で,天気の悪いときには行き来が大変だろうが, 海が見渡せる開放的な風呂 は格別だった。
 この宿は,立地や景色もさることながら, 料理 が絶品だ。1人に半身が付いた毛ガニは,身がしっかりと入っており,普段は面倒がって 喜ばない私も,足の先まで,しっかりと食べた。


 夕食後, 展望台 まで登って夕日を見た。水平線には雲があったが,すばらしい夕日を見ることができた。


第6日 7月1日(木)
 礼文島〜稚内 ⇒ 上富良野


 宿(6:30) ⇒ 香深港(7:11着,出航8:45) 〜 稚内港(10:30着,下船10:40) ⇒ 宗谷岬(11:20-40) ⇒ オホーツクライン道の駅さるふつ公園 ⇒ 上富良野「道楽館」(17:22)


 今日は,始発のフェリーで 稚内 まで戻り, 宗谷岬経由 上富良野 まで走る。
 今朝は,日の出の時間に東の空が僅かに赤くなった が,雲が多く, 日の出は見られなかった。

 明るくなるに従って,窓の下の磯に小舟が集まってきた。 ウニ漁の船 だ。


 箱メガネで海の底を見ながら,長い竿の先に着いた小さな網でウニをすくい取るのだ。 船端に身を横たえ,両手で網の付いた竿を動かしながら,足を使って器用に艪を扱い船の位置を動か す。熟練技だ。ウニが高価なのも肯ける。

 宿の 朝食 は6時からと言うことで,フェリー乗船に十分に間に合う時間だ。これも美味しく,しっ かりと頂いた。


 宿発6時30分で駐車場発6時35分。


 香深港着7時10分 。乗船車両待機場所に先頭で車を停めた。



 受付開始7時30分。これも先頭で受け付けた。8時20分フェリー着岸。8時30分 乗船開始で8時45分出発。すべて予定通り。


 ここでは 「あつもん」 君が見送ってくれた。


 今回の指定座席は中央部分。景色も目新しいものではないので,座席で1時間ほどうた た寝した。



 10時30分稚内着。下船順序の関係で, 下船 は10時40分。そのまま 宗谷岬 へ向けて走り出した。

 北海道の海岸には 風力発電の風車 が多い。 宗谷岬 に向かう道の脇にもたくさんの風車が並んでいた。


 宗谷岬の 「日本最北端の地」 の碑 は観光名所。大型バスが次々に到着しては,写真を撮り,走り去っていく。長居はしない。 私たちも写真を撮って走り出した。


 「日本最北端の地」の碑 は, 横から見るとこんな風



 オフーツク海に沿った 「オフォーツクライン」 を走る。オフォーツク海は海の色が違うように感じる。
 正午を回り,腹もすいたので 「道の駅さるふつ公園」 で昼食を食べることにした。二人とも 「牛乳ラーメン」 を食べた。おいしかったが,スープが塩辛かった。

 これから先,予定では クッチャロ湖 ベニヤ原生花園 に寄る予定だったが,先が長く,カーナビが びっくりするほど遅い到着予定時刻 を示しているので,すべて中止し,一路, 上富良野の道楽館 を目指すことにした。 浜頓別 でオフォーツクラインに別れ, 国道275号 (頓別国道)を 音威子府 に向かった。
 マイカーのカーナビは,デイラーオプションのパナソニック製だが,目的地到着時刻に とんでもない時刻を示すことがある。それまでの走行平均速度から到着時刻を計算するのだが,走り 出してしばらくの間は,驚くほど遅い到着時刻を示す。徐々に改善されるのだが,それにしても違和 感がある。
 食後のひとときは眠気が襲う。途中の道の駅で休憩しながら走った。 この道路には道の駅が多い。  名寄から,名寄バイパスに乗った。このまま道央道に繋がるのかと思ったが,途中で終 了,士別剣淵ICまでは,再び一般道を走った。
 高速道は早い。旭川北ICまでは直ぐだ。旭川北ICのETCが 「割引0円」 を表示したときは思わずニンマリ。ここは 「高速道路無料化社会実験」 区間なのだ。
 さすがに 旭川 は大都市,市内はかなり混んでいたが,イライラするほどの渋滞ではなかった。

 道楽館 には午後5時に到着した。 道楽館 は, ちぃにぃさん のレポに度々登場する宿だ。とても魅力的で,ぜひ行ってみたいと思っていた宿だ。やは りバイク乗りが多い。


 早速風呂に入って汗を流した。妻ががんばって洗濯をしてくれた。

 夕食 野菜中心のメニューだが,どれもいい素材を選んで使っており,その美味しさが素直に出 ていた。 サッポロクラシックの生ビール も美味しかった。

 アスパラのスープ


 鶏肉とアスパラの炒め物

 カボチャのソテー

 トマトのサラダ

 デザート



 道楽館は 無線LAN が設置してあり,ネットにアクセスして掲示板とホームページのトップ画像を更新した。

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